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【Google Workspace × Gemini 3】GWSが「自律型エージェント」に | Gemini アップデートによる進化とさらなる業務効率化

2026.02.13

Gemini 3 のリリースにより Google Workspace で利用されている Gemini に対しても、順次アップデートが施されています。

◆Google Workspace + Gemini 過去の記事はこちら
Google スプレッドシートで Gemini を利用してみよう | GWS × Gemini(1)
Google スライドで Gemini を利用してみよう | GWS × Gemini(2)
Google ドキュメントで Gemini を利用してみよう | GWS × Gemini(3)

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共通基盤のアップデート

Google Workspaceの各アプリケーションは、Gemini 3への刷新に伴い、それぞれの業務特性に合わせた機能の最適化が行われました。

しかし、それ以上にインパクトが大きいのが、全アプリを支える共通基盤(コアエンジン)の進化です。Gemini 3の最大の特徴である「推論・応答速度」と「マルチモーダル入力」の劇的な性能向上は、特定のツールに限らずGoogle Workspace全体の操作感(UX)を軽快なものとし、生産性を底上げします。

機能・項目Gemini 2.5 (旧)Gemini 3 (新)ユーザーへのメリット
推論・応答速度直列型処理

※長文要約や大量データの計算複雑な処理では数十秒の待ち時間が発生。

※処理中は操作不能になったり、タイムアウトでエラーになることがあった。
ハイブリッド並列処理

※軽量モデルが即座に応答しつつ、高負荷な処理をバックグラウンドで実行。

※「Time to First Token(最初の1文字が出るまでの時間)」が0.5秒未満に短縮。
「待ち時間」の軽減とバックグラウンド実行

1万行のデータ分析、100ページの要約にような重い処理を依頼しても、UIが固まることがない。

「裏でやっておいて」と指示を出したまま次の作業(別のシートの編集など)を行えるため、業務効率が物理的に向上する。
マルチモーダル入力「発話内容」中心の理解
→動画を一度テキスト情報に変換して処理

※音声や文字情報は拾えるが、沈黙中の動作や雰囲気は抜け落ちる。
「状況・文脈」のネイティブ理解
→映像・音声・テキストを変換せず同時処理

※「誰がどの資料を指差したか」「ホワイトボードに何を描いたか」「迷い・確信のような声のトーン」なども認識する。
「言わなかったこと」も議事録に残せる

会議中、無言でホワイトボードに図を書いたり、画面共有でグラフを指し示しただけのシーンも、AIが視覚的に認識してドキュメントに補完することが可能。

「閉じた分析」から「開かれた統合」へ - Googleスプレッドシート

Gemini 3の進化により、スプレッドシートは2つの「壁」を突破しました。一つは「データ形式の壁(エラーの克服)」、もう一つは「アプリケーションの壁(外部ファイルとの連携)」です。

機能・項目Gemini 2.5 (旧)Gemini 3 (新)ユーザーへのメリット
データ処理能力単発的な数式生成

※エラーが出ても「構文が違います」と指摘するのみ
自律的なデータクレンジング

※数式のエラー原因(全角/半角混在など)を特定し、データの修正まで代行可能に
関数エラーの原因修正からの解放

データ形式を整える前処理を、Geminiによって実行可能に
外部データ連携

(クロスアプリケーション参照)
参照可能なデータはシート内のデータのみ

※外部ファイルの情報を参照するには、手動で転記する必要があった。
ドライブ・Gmailと直接連携

※「あのPDFの請求書と金額が合っているか」といった内容で直接確認・照合できる。
転記や元データを探す手間からの解放

PDFやメールにある数値データを、スプレッドシートから直接参照して分析が可能となった

エラー修正の自律化

「データの汚れ」を検出して修正
Googleスプレッドシートにおいて、予期せず数値以外がデータに混じってしまったなどのケースでは、数式が正しい計算をできずにエラーや不正確な値(0 など)となってしまいます。

旧来の Gemini ではこのようなエラーが発生した際に「何が問題となっているか」の指摘は可能でしたが、修正は人が行う必要がありました。新しい Gemini では「どうすれば直るか」を考え、自律的に修正を実行する能力(Agentic Workflow)が備わり、原因のデータを自律的に修正することが可能となっています。

例えば、以下のように「全角数字」や「通貨単位(円)付」などの数値ではなくテキストとして扱われるデータが含まれていた場合、ユーザーは Gemini に「数式の結果がおかしい」と相談することで、原因の特定に加えてデータの修正まで Gemini に任せることができます。

(全角や通貨単位付きの文字列のため数式の結果が想定通りにならない)

(Gemini によるデータクレンジングの結果)

外部データ連携

ドライブ上のPDF請求書と「目視レス」で突合
Gemini 2.5までは、スプレッドシートの外にあるデータ(PDFの請求書やメール本文の数値)を扱うには、一度人間が手動でシートに転記する必要がありました。 新しい Gemini では、スプレッドシートから直接 Google ドライブ内のファイルや Gmail を参照し、データの整合性をチェックできるようになりました。

例えば、ドライブに保存された「A社_202602_請求書.pdf」と、スプレッドシート上の「支払い管理表」の金額が一致しているか確認したい場合は以下のようなプロンプトで相談することができます。

(プロンプトの例)
「Google ドライブ上にあるA社の今年2月請求書の合計金額と、このシートのB5セルの金額に相違がないか確認して」

新しい Gemini では、指示に含まれるキーワードから対象のPDFファイルを自動で特定・読み込みを行った上で、以下のような高度な照合結果を返します。

(Geminiからの回答例)
「対象ファイル『A社_202602_請求書.pdf』を確認しました。 PDF記載の請求総額は110,000円(税込)ですが、シートのB5セルは100,000円となっています。 差額はちょうど10%であるため、シート側に消費税が含まれていない可能性があります。」

このように、単なる数字のマッチングだけでなく、不一致の要因まで推論して提示するなど、問題がある場合でも迅速な判断に役立てることが期待できます。

「素材生成」から「デザイン統合」へ - googleスライド

これまでの画像生成機能は、単に「正方形の絵を作る」だけでした。新しい Gemini では、その画像がスライドのどこに配置され、どのように使われるかという「コンテキスト(文脈)」と「デザイン」を理解し、用途に応じた画像を作成できます。

機能・項目Gemini 2.5 (旧)Gemini 3 (新)ユーザーへのメリット
生成画像のアスペクト比正方形(1:1)が基本

※スライド(16:9)に貼ると左右に余白ができたり、引き伸ばしにより画質が劣化する場合があった
フリーアスペクト・レイアウト認識

※スライド全体を覆う16:9の背景や、文字を乗せるための余白(ネガティブスペース)を確保した画像が生成可能に
トリミング・配置調整の手間が軽減

スライドのレイアウトに合わせて、隙間にピッタリはまる画像を作成するなど、デザインのための画像の調整の手間が大幅に軽減
画像内のテキスト描写意味不明な記号列

※看板やラベルの文字が崩れており、ビジネス資料として使うには修正が必要
正確な文字描写

※具体的な単語を指定し、画中の指定エリアに描画が可能(但し英文以外は不安定)
「画像加工」の手間が消滅

ツールなどで文字を修正する必要がなく、生成された画像をそのまま利用可能
スタイルの一貫性生成ごとにバラバラ

※同じ指示でも、リアルな写真だったりイラスト調だったりとタッチが不安定
ブランドトーンの固定

※企業のブランドカラーや、スライド全体のデザインテーマを理解し、統一されたトーンで生成できる
統一感のある資料

「素材サイトから適当に集めた感」がなくなり、デザイナーが調整したような一貫性のある資料を作成可能

レイアウトと文字の融合

◆スライドに「ハマる」画像の生成
プレゼンテーション資料作成において、画像素材のサイズ調整や、画像内の文字崩れは大きな悩みでした。

新しい Gemini では「文字を乗せるための余白(ネガティブスペース)」まで計算して画像を作成することが可能です。例えば 「プレゼンテーションの内容からタイトルスライド用の背景画像を作成して。画像内にモニターを置き『〇〇』と表示して」と指示した場合、Gemini 3は以下の処理を行います。

  1. アスペクト比の最適化:
    スライド全体を覆う16:9の横長サイズで画像を生成。
  2. 構図の調整:
    タイトル文字を置くスペースを空けた構図(右側に被写体を寄せ、左側を空けるなど)を提案。
  3. 正確な文字描写:
    画像内のモニターや看板に、指定した文字(※)を正しく描画。
    ※英語の文字列はほぼ正確に埋め込みが可能です。画像内に日本語の文字列を埋め込む場合は、まだ正確に再現されないケースが多く見られるため、今後のアップデートが期待されます。

これにより、生成された画像をPhotoshop等で加工することなく、そのまま背景として採用できます。また設置した画像をスライド上から再度編集することも可能です。

スタイルの一貫性

◆「つぎはぎ感」のない資料へ。「ブランドトーン」の維持と学習
複数のスライドにわたって画像を使用する場合、これまでは生成するたびに画風(リアル調、イラスト調、水彩画風など)がバラつき、資料全体に統一感を持たせるためには適切なプロンプトでの指示が必要でした。

新しい Gemini では、スライドマスターの配色や、過去に生成した画像のスタイルを記憶します。 「ここまでのプレゼンのトーンに合わせて、このスライドの挿絵を作って」と指示すれば、1枚目で採用された「近未来」というスタイルや配色ルールを自動で継承するため、スライド全体を通して違和感のない、統一された資料に仕上げることができます。

「部分」ではなく「全体」を見る - Googleドキュメント

新しい Gemini では、コンテキストウィンドウ(記憶容量)の拡大により、ドキュメント作成は「ゼロから書かせる」作業から、「文脈と個性を引き継いで書く」作業へと変わりました。

機能・項目Gemini 2.5 (旧)Gemini 3 (新)ユーザーへのメリット
長文読解・文脈短期記憶のみ

※直前の会話や開いているファイルの内容しか参照できず、背景や説明を毎回入力する必要
プロジェクト全体の記憶

※「この案件の件で」と言えば、関連する過去の議事録、メール、共有フォルダ内の資料まで遡って文脈を理解
状況を踏まえた執筆

前提知識を長々と説明しなくても、プロジェクトの経緯や最新状況を踏まえた文書が生成され、正確性も向上
ニュアンス・文体
(※オプトイン時のみ)
一般的なビジネス文書

※「AIっぽい」堅苦しい表現になりがち。自分の言葉にするためには手直しが不可欠
個人の書き癖・トーン

※ユーザーの過去のメールや文書から文体を学習。「簡潔に書く」「結論から書く」といった個性を模倣する
より自然な文章を少ない負担で

そのまま送信・提出できるレベルの下書きが作成され、修正の手間が大幅に軽減

文脈の理解

◆「あれ」で通じる。ドライブやGmailを横断した文脈検索
以前の Gemini ではAIに指示を出す際、毎回「私は営業部の〇〇で、今回のプロジェクトの目的は…」と前提条件を説明する必要がありました。 新しい Gemini では、あなたと同じ「プロジェクトの記憶」を共有します。「この案件の件で」と言えば、関連する過去の議事録、メール、共有フォルダ内の資料まで遡って文脈を理解します。

例えば、先週の会議資料と直近のメールのやり取りを元に報告書を作成したい場合、以下のようなプロンプトで指示できます。

(プロンプトの例)
「〇〇プロジェクトについて、先週のキックオフ資料と、今週のメールでの議論を踏まえて、進捗報告書のドラフトを書いて」

Gemini 3 では指示に含まれるキーワードから当該のプロジェクトを対象に、ドライブ上のキックオフ資料のスライドや、「件名:進捗について」のメール群を自動で特定します。 その上で、資料にある「目標数値」と、メールで報告された「遅延リスク」を統合し、人間が明示的に指示しなかった文脈も拾い上げた精度の高い初稿を作成します。

ニュアンスや文体の維持

※学習の許可については、組織で管理されている場合など、利用できない場合がありますのでご注意ください。

「AIっぽさ」。個人の書き癖やトーンを学習(オプトイン時のみ)
これまでは、自分の言葉に近い文章を書かせるためには、「丁寧すぎず、かつ失礼のない範囲で、簡潔に…」といった細かいプロンプトでの指示が必要で、それでもかなりの手直しが生じることがありました。

利用するには機能の有効化や設定が必要(※)ですが、新しい Gemini では、あなたが過去に作成したドキュメントや送信したメールの傾向を学習することもできます。 学習が進めば、「いつもの感じで、先方にお礼メールを」と指示すれば、あなたの特徴的な言い回しやリズム、フォーマル度合いを再現したドラフトが生成できます。これにより修正の手間が大幅に減り、スムーズに業務を進めることが期待できます。


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