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【2025年総括・2026年予測】プログラミング言語の人気傾向と今後のトレンド
2026.01.06
2025年もプログラミング言語の人気度には大きな変動が見られました。特に検索エンジンの人気度のランキングである「TIOBE Index」と、「IEEE Spectrum」で公開されている複数の実用メトリクスの指標では、それぞれの視点から興味深いデータを提示しています。
本記事では、これら情報を基に、2025年のトレンドを振り返りつつ、2026年にエンジニアが注目すべき動向、そして不動の人気を誇る3大言語(Python, C/C++, Java)の傾向について解説します。
2025年のトレンド総括:2つの指標が示すもの
TIOBE Index
TIOBE Index の2025年のデータにおいて、最も際立ったのは Python の圧倒的な首位独走です。数年前から続くこの傾向は、2025年も変わらず、むしろ2位以下との差を広げました。
また、C++がC言語を上回る(あるいは肉薄する) という歴史的な逆転現象も定着しつつあります。Java は2020年の1位陥落以降、下落傾向にありましたが、今も基幹システムなどの大規模システムにおいて現役で利用されていることもあり、引き続き一定の需要があることが見受けられます。
ただし Python 1強の様相とはいえ、2025年の7月をピークに後半は下降傾向も見受けられるため、現在がピークなのか今後の注視が必要となりそうです。
The Top Programming Languages 2025
(IEEE Spectrum)
IEEE Spectrum で発表された2025年ランキング「The Top Programming Languages 2025」でも、Pythonは「Spectrum(総合)」「Jobs(求人)」「Trends(トレンド)」の全カテゴリでトップクラスの評価を得ています。一方、TIOBEとは異なり、Web開発やモバイル開発の実需を反映して、SQLやJavaScript (TypeScript含む) が上位に食い込んでいるのは、2024年度から変わらない特徴です。
検索エンジンの人気度である TIOBE Index と異なり、求人など実務での利用であるランキングであることを加味すると、以下のような傾向がうかがえます。
- AIの影響:Pythonの強さは、単なるスクリプト言語としてではなく「AIの標準語」としての地位によるものです。
- 組み込み・システム: C++やRustなどのシステム記述言語が、IoTや高パフォーマンスコンピューティングの需要増により評価を高めました。
2026年のトレンド予想 - キーワードは「AI」と「安全性」
AIによるコーディングの変革とPythonの再強化
生成AI(CopilotやChatGPT等)が普及したことで、「人間が書きやすい言語」だけでなく「AIが生成しやすい(学習データが多い)言語」の価値が高まっています。
これがPythonの地位をさらに盤石なものにするでしょう。AIがコードを書く時代になっても、そのベースとなるロジックやエコシステムはPythonが中心であり続けるのではないでしょうか。
メモリ安全性へのシフト(Rust vs C/C++)
米国政府(ホワイトハウス)などがサイバーセキュリティの観点から「メモリ安全な言語」の使用を推奨した影響が、2026年にはより具体化するでしょう。
これにより、Rustの採用事例が急速に増えると予想されます。C/C++からの移行はすぐには進みませんが、新規プロジェクトでのRust採用は加速するはずです。
TypeScriptの標準化
Webフロントエンドにおいて、JavaScript から TypeScript への移行はほぼ完了しつつありますが、2026年にはバックエンド(Node.js/Deno/Bun)を含めたフルスタック開発における「事実上の標準」として、TypeScriptの地位がさらに固まると予測されます。
人気の3大言語と今後の予想
Python
人気の理由
AI・データサイエンスの独占:
生成AI、機械学習、データ分析のライブラリ(PyTorch, TensorFlow, Pandasなど)のエコシステムが他言語を圧倒しています。
教育と参入障壁の低さ:
文法がシンプルで、プログラミング初学者の第一言語として定着しています。
自動化需要:
業務効率化やスクリプト作成における手軽さが、非エンジニア層にも支持されています。
2026年以降の展望
「AIの操作言語」として君臨:
AIモデルを動かすためのインターフェースとして、現存のプログラム言語に Python の立場を脅かすものは見当たらず、Python の重要性は下がることはなさそうです。
パフォーマンス問題の解消:
処理速度の遅さが課題でしたが、Rustベースのツール(Ruffなど)の導入や、処理系の高速化により、弱点が克服されつつあります。2026年も当面「迷ったらPython」の状況は続くことが予想されます。
C / C++
人気の理由
パフォーマンスの絶対的需要:
AIのバックエンド処理、高精細なゲーム(Unreal Engineなど)、組み込みシステムなど、ハードウェアの性能を極限まで引き出す分野において、代替できる言語は事実上ありません。
リソース制約のある環境:
IoTデバイスの普及により、軽量で高速なC言語の需要も底堅く残っています。
2026年以降の展望
Rustとの共存と競争:
メモリ安全性においてRustの猛追を受けていますが、既存の膨大なコードベース(遺産)があるため、C/C++が消えることはないと言って良いでしょう。
C++の進化:
C++20/23といったモダンな規格の普及により、より書きやすく安全な言語へと進化を続けており、ハイパフォーマンス領域での首位は揺るがないものと思われます。
Java
人気の理由
企業のバックボーン:
金融機関、大規模業務システム、クラウドインフラにおいて、Javaの堅牢性と保守性は依然として世界標準です。
エコシステムの成熟:
Spring Bootなどのフレームワークが強力で、大規模開発における「失敗しない選択肢」として信頼されています。今後、既存の大規模システムの置き換えなどのケースでも、引き続き第一の選択肢であり続けることが予想されます。
2026年以降の展望
モダン化への挑戦:
Java 21以降のリリースサイクル短縮や新機能(仮想スレッドなど)により、Goなどの新しい言語に対抗しうる並行処理能力を獲得しています。
レガシーからの脱却:
「古い言語」というイメージを払拭し、クラウドネイティブな開発環境(Kubernetes等)との親和性を高めることで、2026年もエンタープライズ領域の覇者であり続けるでしょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか。2026年のプログラミング言語トレンドは、「AI活用のPython」、「性能追求のC/C++」、「安定稼働のJava」という3強の構図をベースに、「安全性(Rust)」という新しい軸がどう食い込んでくるかが見どころとなりそうです。
これから学習する言語を選ぶ際は、これらのランキング順位だけでなく、自分が目指す分野(AI、システム、Web、エンタープライズ)でどの言語が「標準」になっているかを見極めることが重要です。


