【Local入門 番外編】Local 9.2リリース|変更点とアップグレード手順
2025.03.12
WordPressのローカル開発環境「Local」の開発元であるWP engine社から、2025年1月15日に「Local 9.2.0」が、2月19日に最新バージョン(※)である「Local 9.2.2」がリリースされました。
(※2025年2月末現在)
当記事では Local 9.2.0 および 9.2.2 の主な変更点や、Windows版 Local のアップグレード手順、既存のLocal環境をアップグレードする際に注意すべきポイントについて解説します。
目次
- 1 Local 9.2.0 および 9.2.2 の主な変更点
- 2 Local 9.2 へのアップグレード時の注意点
- 3 Local 9.2.2 へのアップグレード手順(windows11)
Local 9.2.0 および 9.2.2 の主な変更点
Local 9.2.0 および Local 9.2.2 の主な変更点は以下の通りです。
WordPressの言語設定 [Local 9.2.0 ~]
新規サイト作成のデフォルト設定
新規サイト作成時に WordPress で利用するデフォルトの言語を、Local に設定できるようになりました。デフォルト言語の設定は、「Preferences」のメニューから「New site defaults」(新規サイト作成時のデフォルト設定)の中で設定できます。

デフォルト設定を変更する場合は、この画面上で設定を変更し、「Apply」ボタンをクリックして変更内容を保存します。

インストール/アップグレード直後は言語が「English」となっていますので、日本語でサイトを作成したい方は「日本語」に変更しておくことで、次回のサイト作成時から WordPress の言語設定が(デフォルトで)日本語になります。
新規サイト作成時に選択可能に
新規サイトの作成時に、WordPress の言語設定を選択(変更)できるようになりました。
WordPress で利用する言語は、サイト作成時の「Set up WordPress」画面の Advanced options の中にあるプルダウンで選択できます。デフォルト設定として保存されている言語が選択状態となっていますので、言語を変更したい場合のみ選択を変更すればOKです。

日本語でサイト作成した場合の設定
Local 上で新規サイトの作成時に言語設定を「日本語」とした場合、WordPress サイトのタイムゾーンおよび日付、時刻の表示形式も日本語に合わせた設定で作成されるようになります。
【日本語選択時の初期設定内容】
タイムゾーン: 東京
日付表示形式: Y年n月j日 (例:2025年1月1日)
時刻表示形式: g:i A (例:1:00 PM)
週の始まりは「月曜日」のままですので、その他の設定とあわせ、必要に応じて変更してください。

WP-CLIのバージョン変更 [Local 9.2.0 ~]
WP-CLI のバージョンが 2.10 から 2.11 に変更されました。WP-CLI は、プラグインのアップデートや管理、マルチサイトのセットアップなど、サイトの操作や管理を行うことができる、WordPress の公式コマンドラインツールです。
WP-CLI 2.11 では、CSV読み取り機能の強化や、各種コマンドへのオプションの追加などがなされています。その他、WP-CLI 2.11 の変更内容の詳細については、公式サイトをご確認ください。
https://make.wordpress.org/cli/ (英語サイト)
MySQLのバージョン変更 [Local 9.2.0 / 9.2.2]
Local 9.2.0 では MySQL データベース(8.0系)のバージョンが、8.0.16 から 8.0.35 に変更となりました。Local 9.2.0 へアップグレードした場合、MySQL 8.0.16 を利用していたサイトのデータベースは、MySQL 8.0.35 を利用するよう自動的に更新されます。
MySQL 8.0.16 を利用している Local 上の既存のサイトや、新たにインポートするサイトの MySQL のバージョンを更新したくない場合は、Local 9.2.2 にアップグレードするように(Local 9.2.0 にアップグレードしないように)注意してください。

対して Local 9.2.2(※)では、アップグレード時に MySQL 8.0.16 を利用していた既存のサイトは、そのまま MySQL 8.0.16 を利用します。
※Apple Silicon版の Local 9.2.2 は、Local 9.2.0 同様に MySQL 8.0.35 に更新されます。
また Local 9.2.2 では、一部の環境で発生していた MySQL への接続時の不具合もあわせて修正されています。
MariaDBのバージョン変更(windows版のみ) [Local 9.2.0 ~]
Windows版の Local のみ、WordPressサイトで利用される MariaDB データベースもバージョンが更新され、MariaDB 10.4.10 から MariaDB 10.4.32 となりました。
Local 9.0.5 や 9.1.1 からアップグレードした環境では引き続き MariaDB 10.4.10 を利用することができますが、Local 9.2 を新規インストールした場合はサイトの作成時に MariaDB 10.4.10 が選択できなくなります。

また Local 9.2 を新規インストールした場合、Local 9.1 以前のバージョンで MariaDB 10.4.10 で作成したサイトのインポート時にも同バージョンを選択できないためご注意ください。
データベース接続タイムアウトの延長 [Local 9.2.2]
Local 9.2.2 では、より大規模なデータの利用時や、高負荷、スペックの低い環境などでの動作に対応するため、サイトの起動時に Local から一部のデータベースへの接続の際、タイムアウトとなるまでの時間が延長されました。
対象は MySQL 8.0.35/8.0.16/5.7.28、および MariaDB 10.4.32 で、タイムアウトまでの時間が約 7 秒から約 25 秒に延長されています。
Apple Silicon ネイティブ対応(Apple Silicon MacOS版のみ) [Local 9.2.0 ~]
Apple Silicon MacOS版の Local 9.2.0 は、Apple Silicon にネイティブ対応しました。Local の仮想環境上で動作するソフト(PHP、nginx、MySQL (8.0.35以上)、rsync、ssh、Apache、Mailpit、認証アプレット)は、すべて Apple Silicon またはユニバーサルバイナリを使用するようになります。
またMySQLのバージョン更新に伴い、MySQL 8.0.16 を使用しているサイトは Local のアップグレード時に MySQL 8.0.35 へ自動で切り替えられます。(他のOS版と異なり、これは Local 9.2.2 でも同様です)
Local 9.2 へのアップグレード時の注意点
前述の通り、Local 9.2.0 と Local 9.2.2 では、データベースに MySQL 8.0.16 を利用しているサイトへの影響に違いがあります。
学習のために Local を利用している場合などはあまり気にしなくても問題ないと思いますが、データベースのバージョン(8.0.16)を維持する必要がある場合は、Local 9.2.0 (またはApple Silicon版 Local 9.2.2)へアップグレードしないように注意してください。
Local 9.2.2 ではデータベース接続のタイムアウト時間の延長などの改善もされていますので、いずれにせよ最新版の Local 9.2.2 にアップグレードするのが良いでしょう。
Local 9.2.2 へのアップグレード手順(windows11)
Local のアップグレードは段階的に行う必要はなく、Local 9.0.5 から Local 9.2.2 のように、以前のバージョンから直接最新バージョンへのアップグレードが可能です。ここでは、windows11 上の Local のアップグレードについて、アップデーターを利用する方法と、インストーラーをダウンロードして行う方法について説明します。
アップデーターの利用
旧バージョンのLocalを起動した際、アップデーターが起動して最新バージョンへの更新が促されます。
アップデーターでは現在のバージョンとアップグレード先のバージョンが確認可能です。アップデーターでの更新では最新バージョンへの更新となるため、Local 9.2.2 へのアップグレードになります。
(※2025年2月末現在)

アップデーターでのアップグレードを行わない場合は「Remind me later」をクリックしてください。
「Install update」をクリックすると、自動的にインストーラーがダウンロードされ、アップグレードが開始されます。インストーラーのサイズが大きい(700MB程度)ため、アップグレードの開始まで数分程度かかる場合がありますので、安定したインターネット接続環境での実行をお勧めします。
インストーラーのダウンロード状況はプログレスバーで表示されます。

ダウンロードが完了したら「Quit & install」をクリックします。自動的にインストーラーが起動し、アップグレードが開始されます。

「インストールオプションの選択」画面が表示されたら、Local のバージョンと「再インストール/アップグレードします」と表示されていることを確認して「次へ」をクリックします。
アップグレードの対象ユーザーの選択は任意ですが、共用のコンピューターをお使いの場合は「現在のユーザーのみにインストールする」を選択することを推奨します。

インストール先が確認されますので、Local がインストールされているフォルダであることを確認してください。「インストール」ボタンをクリックすると、アップグレードが開始されます。
アップグレードの完了まで数分程度時間がかかります。進行状況はプログレスバーで表示されます。
※ユーザーが管理者ではない場合、お使いのコンピューターによっては複数回 UAC(ユーザーアカウント制御)の画面が表示され、管理者パスワードの入力を求められる場合があります。コンピューターの管理者が別にいる場合は、管理者の方にパスワードを入力してもらう必要があります。

セットアップの完了画面が表示されたら、アップグレードは完了です。

アップデーターを利用した場合は、アップグレードに利用するインストーラーが以下の場所に保存されています。(自動的には削除されませんでした)
ファイルサイズが大きい(700MB程度)ため、アップグレードの完了後は必要に応じて削除してください。
インストーラーの保存先:
C:\Users\[実行ユーザー名]\AppData\Local\local-updater\installer.exe
手動でアップグレード
最新バージョンのインストーラーを利用することで、手動でアップグレードを行うことも可能です。インストーラーは Local の公式サイトからダウンロードすることが可能です。
ダウンロード方法の詳細については、過去の記事(【Local入門 #1】WordPressのローカル環境を作ってみよう)をご参照ください。(ダウンロードサイズが約700MBと大きいためご注意ください)
Local 公式サイト
https://localwp.com/ (英語サイト)

ダウンロードしたインストーラー「local-9.2.2-windows.exe」を起動して、既存の Local のアップグレードを行います。
※「インストールオプションの選択」画面以降の流れはアップデーターの利用時と同様ですので、ここでは割愛します。
バージョンの確認
Local のバージョンを確認するには、Local を起動後に左上メニューから「About Local」をクリックします。「Version 9.2.2」(+ビルド番号)と表示されていれば、アップグレードは完了しています。

過去バージョンのサイト利用
既存のサイト
Local 上で作成してあった既存のサイトは、Local 9.2 へのアップグレード後も特に問題なく動作しました。(Wordpressのバージョンも作成時のまま)
ただし前述のとおり、Local 9.2.0 (またはApple Silicon版 Local 9.2.2)にアップグレードした場合は、MySQL のバージョンが 8.0.16 のサイトは、MySQL のバージョンが 8.0.35 に更新されます。
旧バージョンからのサイトのインポート
Local 9.0.5 と Local 9.1.1 でエクスポートしたサイトを、それぞれ Local 9.2.0 / 9.2.2 にインポートしてサイトを作成して動作することが確認できました。
こちらも Local 9.2.0 (またはApple Silicon版 Local 9.2.2)にアップグレードした場合、MySQL のバージョンが 8.0.16 で作成されたサイトをインポート時は、MySQL 8.0.16 を選択してインポートしても MySQL 8.0.35 に更新されてしまうためご注意ください。

旧バージョンのBlueprint
Blueprint についても、過去のバージョンで作成した Blueprint から問題なくサイトを作成することができました。
こちらも Local 9.2.0 (またはApple Silicon版 Local 9.2.2)では、Blueprint のデータベースが MySQL 8.0.16 の場合、サイトの作成時に MySQL 8.0.35 に更新されるためご注意ください。

いかがでしたでしょうか?今回は Local 9.2(9.2.0 および 9.2.2) の変更点について確認しました。
インストール手順や過去のサイトの利用などについては大きな変更はありませんでしたが、作成するサイトの言語設定を事前に指定することが可能となり、より効率的に WordPress のサイトを作成できるようになったと感じました。
また Local 9.2.2 では、MySQL のバージョンアップに伴うリスクも解消されています。アップグレードは非常に簡単ですので、ぜひ最新バージョンの Local をお試しください!